健康診断

今年度はもう少しブログを書いていくはずが…

人生とは面白きものかな。今、リアルに書くお仕事が忙しく、たぶん人生史上最大忙しいのがここ最近と思います。ありがたきことです。自分が何をしたいのか、この先何をしたいのか、と考えた時に正直なところ明確なビジョンが見出せない中でたくさんのインタビューと執筆経験をさせてもらっている中で少し見えてきたこととしては、アーティストと楽曲を下支えできるような、引き立たせられるような役割なんだなということ。それはひいてはラジオでDJをしていた時とあまり感覚としては変わっていません。でも、今ラジオはそういう指向性ではないので、その信念みたいなものが最近ようやく見出せたことがすごく自分のエンジンにはなっていると思います。どちらかと言えば、いや圧倒的に喋って伝える方が得意ですが、でもペンを持って書かせてくださる現場があることに今は感謝しかないです。この歳になってもまだ新たな環境で学ぶことができるということに。

と、忙しくしていると疎かにされがちなのが健康診断ですが、このページを読んでいるあなたは毎年ちゃんとチェックしていますか?

わたしは、かれこれ毎年受診しています。約10年前に市町村の婦人科検診で引っ掛かり、留守電もスルーしていたら「もう、こっちはちゃんと電話してるんですから!」と文字の言葉尻だと冷たい感じですが(そして表向きもそう見えるようなジャガー横田さんをもっと怖くしたような女医さんだった)、「今すぐこれ持って再検査!」と紹介状を持たされ別の病院に行き精密検査を受けました。震災が起こって2年くらいの時だったと思いますが、あの時は本当に気が遠くなるような思いで、現実って本当に残酷に時を刻んでいくんだなぁと思っていました。今も精密検査を受けた大学病院に婦人科検診はお世話になっていますが、紹介状を持ったそのままの足で向かった時は「紹介状があってもお電話で○時〜○時の間に予約というルールですから」とピシャリと言われ、分かりましたとすごすご帰るあの時のわたしの姿がさぞ哀れに見えたのだろうと思います、それぐらい、ぼんやりとしてました。そんなわたしを呼び止めて、「初めてでしょうから特別ですよ」とその場で予約をとってくださったご親切を忘れません。しかしながらその時の結果、それから今に至るまでの定期検診も全く異常なしでございました。

さて、今年はわたくし人生初の胃カメラもやってみました。単純に知人の勧めで尚且つ鼻からカメラを入れる方がまだマシとのことで、でもこれって本当に予約が取れない。相当早い時から押さえてないと、という感じで実は2年越しの胃カメラでした。元々、バリウムでも何かあったわけではないので胃カメラはあっさり、う〜ん綺麗ですねと言われて終了しましたが、えも言えぬあの…あの感じは出来ることならもう経験したくないですが、お医者さま曰く「一度胃カメラをやったならこちらにした方が良いですよ、バリウムで見えないところも出てきますから」とのこと。毎年胃カメラか…

と思っていたところ、予期せずポジティブな思いになることが。

今年の健康診断で、大腸カメラをやってくださいとのこと。要は便潜血で1回はじめて引っかかってしまいました。2回のうち1回だし、実はその日は熱海の土砂災害で大変だった時に名古屋から帰ってきた日だったりして、精神的にも肉体的にも疲労していたしたまたまだろうと思ってお医者さんにもそんな話をしたところ「その可能性もありますね。でも、年齢的に大腸カメラも一度やっておいてみたらどうですか?大腸は何かがあっても進行が遅いですから今すぐでなくても良いですし、私的に言わせるとそんな進行の遅い部位のがんで死ぬようなことがあったら人生、もったいないとしか言えないんですよ。検査しておけばなんとかなる部位だから」と。

本当に良い先生の巡り合わせには感謝しています。

そんなわけで今週、大腸カメラを経験することになりました。そう、胃カメラを経験しているおかげで大腸カメラは…比べたら大腸カメラの方が楽だった(笑)。なんでも経験しておいて損はないなと本当に思います。

大腸カメラ前日からうどんやお粥、前日の夜9時に下剤を飲んで当日。まず下剤のせいなのか空腹気味だからかとにかくよく眠れる自分にびっくりしました。最近、睡眠時間が減ってきていて加齢のせいなんだなーと思っていましたが、単純に今までの食生活が食べ過ぎな部分もあるのかもしれないなとも思います。動かせるエネルギーがあるのに消費しきれてないから“まだ寝るんじゃない!”という身体のサインではと(一意見です)。

朝、病院に集合するとこの日の大腸カメラ受診者を全員集められて、一つの部屋に入ってそこからは今日の流れのビデオを見せられ、あとはひたすら腸を綺麗にする薬を飲み続けます…これが本当にシュールですわ、男女いっしょにただ2リットルの液体を飲み、行きたくなったらトイレへという。誰も喋らないし部屋ではずーっとテレビの音声だけが響いてました。これ、病院によるみたいですけどね。自宅で2リットルの液体を飲んでカメラのタイミングで病院に、というところもあるようですし(個人的にはその方が絶対に良いと思うんですけど、お医者さん曰く2リットル飲んでからの移動中に何かあったらという配慮もあるようです)。だんだん、トイレに行く頻度も増えてくるので色んな人と顔を合わせるのも何か嫌だなーと思ったのは本当に最初だけで、後半なんかそんなのどうでも良くなりました。背に腹は変えられんってこういうことだなと、なので病院で2リットルを飲むというのもそれはそれでアリなんだと今は思います。同じ部屋で過ごすのもその時限りの関係ってことで。しかしその液体を午前中かけて2リットル飲むというのがわたしはちょっとペースが遅かったですね…朝の9時半前から飲み始めたけど、13時頃までかかったし最終的にコップ1杯分は残してしまいました。でも、その前には排泄物もすっかり液体で、看護師さんからは検査OKをもらっていたのですが(トイレに行ってそれをそれをチェックしてもらうというのも何だか申し訳ない…)、「まぁ、大腸カメラの時間までとりあえず飲んでおトイレに行ってください」と言われて何となく続けているうちに色味は無色にはなかなかならなかったけど(看護師さん曰く実際に無色の状態になるのは難しいそうです)、色は限りなく薄らいで行ったのでそういうことなのかなーと思います。

そんでもって自分の番になりましたら後は早い。さささっと手際の良い看護師さんにベッドに寝かしつけられ点滴。あ、点滴も人生初だわ。色々と写真を撮っておきたかったなぁと今さら思う(が、そもそもケータイ持参でカメラの現場には行ってない)。点滴して5分くらい経って先生登場、尊顔は拝めませぬがなかなかファンキーさ漂うお方で「俺にはケツしか見えねーからさ、痛い時は痛いって声上げてね!」…言葉尻では伝わらないかもだけどメッチャ和む。そうしてる間にもうお尻からカメラは入ってるのね、あらら〜目の前のモニターがわたしの内臓を映し出した。見たことあるわー、この映像。医療の進歩的なドキュメンタリーで。あーそれを自分がリアルに体験するとはなー、遠い出来事だと思ってたわ。何だかお腹の違和感があるがそれは腸内をカメラが徘徊してるからだ、でも確かに不思議と胃カメラよりは全然マシ、マジで。「はい見える〜?ここが横の向きと書いて横行(おうこう)結腸ね〜」先生が逐一、部位まで説明。自分の体内で知るミラクルワールドについ興奮して声が大きくなり「大声はお腹に響くので抑え目で」と看護師さんに笑われたのはここだけの話。

結果としては、なんとびっくりポリープが4個ありました上に1個はかなりの大きさで、それらをにゅうっと針金のようなものが出てきてぎゅっと切り裂いて赤く染まる腸の内部をまざまざ見た上その部分をホチキスのように止めるところまで目の当たりにしたのでありました。「良い人そうに見えて悪い奴は人間界にもいるでしょう、見た目良性だけど人も人相で判断してはいけないのと同じで、一応さらに検査しますね」とのことでまだ最終的な結果は出ていませんがひとまず安心。そして最後まで面白い先生、もう鉄板の言い方なんだろうけどそれに安心する。点滴のままベッドに移動させられそのまま気づいたら1時間くらい寝てました。起きて天井を見た時、入院するってこんな感じなのかなぁとぼんやり思いました。隣の人のイビキが聞こえて、ちょっと平和だなとも思った(笑)。

結局、カメラを担当してくださった先生がどんなお顔の方なのかも分からないままほぼ1日がかりの大腸カメラ体験は終了。結果、やって良かったしかありません。最終的な結果次第ではあるのでしょうけど、また来年もお世話にならなくてはいけないのかもしれないし、少なくとも数年に1回はこれから経験することになるしした方が良いと思いました。

面白かったのはこの日、FM栃木で一緒だったアトム(現:ニッポン放送でレポーター)がまさに同じような状況にいたこと。ツイッターで「ケツからカメラ入れる」的つぶやきを目にし(爆)、2リットルの薬を飲みながらアトムとやりとりしていたのが精神的に本当に救われました。いやしかし全く同じ日に同じようなこと、するかね(猛爆)?

しかし今、医療・病院関係にお勤めの方々が本当に大変な中ですが、皆が親切で最後に点滴を外す瞬間うっすら泣けてしまいました。皆さん本当に親切でありがたいです、と思わず看護師さんに言ったら、それが当たり前なのか「初めてこういう経験するとそう思うかもしれませんね」と笑顔でさらっと返されました。数年前、親族が大変な病気をしまして毎週、病院に通っておりましてあの時うっすらと医療関係の仕事に興味を持ち始めて色々と調べたのですが、わたしのオツムではどうにも理数系がクリアできないのが分かり残りの人生をそちらに賭けるのは断念しましたけど、自分がもしも生まれ変われるならやはり医療関係の職につきたいなとすごく強く思います。医師と患者ってずっと、圧倒的な一対一ですもんね。ちゃんと患者さんに向き合ってあげること、医療に関わるということは、本当に素晴らしい仕事だと思います。

そうね、なんか忘れていたことにも気付かされたかもしれません。一対一でちゃんと向き合うことがわたしは好きなんだなぁって。人と向き合うことが好きなんだなぁって。そうだ、それで良いのだ!

PS)検査前、検査後2日間もずーっと眠くて仕方なかったし実際に寝てました(笑)。手術前後のトータル3日間で50時間くらい寝てたんではないでしょうか…と思います。それと体重が2キロくらい落ちました、このままキープしたいですな(^^)

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