music with you!〜就職しないで生きるには

文化放送『music with you!』、ミュージシャンではない方を初めてお迎えしたのがこの方、カクバリズム・角張渉さん!

カクバリズム、という会社は音楽好きにはお馴染みで、このレーベルが出すものはもう何でも聞く!というファンの方もいらっしゃると思います。レーベルとマネージメント業務を兼ねる会社「ド」が付くほどのインディー会社は歩み始めて15年を数えた。ということでそれまでの歩みをまとめた本が発売になったのであります(『衣・食・住・音 音楽仕事を続けて生きるには』)。

(以下、本に書かれている内容とインタビューがごちゃ混ぜになりますが)「オールジャンルを聞くひとのための、インディーレーベルでありたい」「10年後に聞いても、カッコいいと思ってもらえる音楽を」…手探りで音作りを続けてきて、今聞くと録音のレベルとかに笑ってしまうことはあっても(と角張さん自身がおっしゃっていた)、芯となるこの考えはまったく変わっていない。

わたし自身も「カクバリズムの‘幹みたいなバンド’」と角張さんが評していたYOUR SONG IS GOODの10年は経つ音源を引っ張り出して聞いてみたわけです。不思議なもので、あぁこの曲聴いてたなぁ、という懐かしさもあるけど、何よりとても新鮮に聞けました。

角張さんご自身がディスクユニオンでバイトされていた経験が長い。その時に感じたことで「CDを出すのが思い出づくり…は、言葉が悪いですけど。CD出して終わり、みたいなのを見てきた」し、「流行り廃りや、このCDはよく(中古で売りに)入ってくるCDだな、というのが目に見えて分かった」から、自分の手にかかる以上はそういうCDは制作したくない、という強い思いがあるのだ。そう、角張さんは自分自身の販売に携わって感じて経験が、今に到るまで大事な根幹を作っているのがとても伝わる。

(わたしも思い出したのは、エイベックスに入社した時にあの当時は2週間、CD店にお世話になって販売にまつわる一切をやってみることでした。「最終的に人の手を通して人にCDが渡る」ということがどういうことかを感じなさい、といったようなことを言われた気がする。あの当時は思いもつかなかった、今は人の手を介さなくともiTunesなどで音源が手に入る時代ですが…)

こうして時代が変わって、変わることも。変わらないこともある。お迎えしてお話を伺った時には「これまで」のお話に終始してしまったけれど、個人的には「これから」…変化していく時代にどう適応していくべきなのか、そして「東京だからできること、地方だからできること」というのを聞きたいと思っていました。でもそんな時がまた来るんじゃないかな、と思います。何と言っても我々、おなじ東北人!で、知り合いは知り合い、みたいな繋がりがかなりある(東家・ばばさんやセッチュー千葉さんやら枚挙に遑なし)!というよしみ(笑)で、きのう発売になった岩手のタウン誌「アキュート」にも、角張さんのことを書かせていただきましたので岩手のみなさまは是非お手に取ってくださいませ🎶

角張さんにお会いして10日後くらいになるのでしょうか。ロットン(グラフティー)を追いかけて郡山へ行った時のおはなし。

まさにライブハウス・ヒップショットのすぐお隣、と言ってもはばかられないところにこちらのお店があります;「Go Go Round This World! Books&Cafe」

お店の方と知り合ったのは、ケセンロックへの出店だったり、いずれにせよフェスへの出店の時なのですが、店名がフィッシュマンズを知ってる方ならピーンと来る通りで、「もしかして(フィッシュマンズが…?)」とお声をかけてからが今のご縁です。スコーンは何個か持ち帰ってしまうほどのファンだし、ごはんもおいしい。

そんなカフェ飯はもちろんのこと、そうなんです。店名に「Books」とも付いている通りで。お店の中には本がずらり、気になる本はもちろん購入可能。わたしも知らなかった星野道夫の本もここで買ったっけなぁ。

本当に本もお好きなお二人は、最近「盛岡のさわや書店に行ってきました!どうしても行きたくなっちゃって!」と話せば、盛岡・岩手では知らない方はいないであろう『てくり』という冊子もちゃーんと販売している。「盛岡、いいところで住みたいんですよ〜」と笑顔(でも関東に来ると本当にそういう方々にお会いする。面白い!)。

この日はお目当てのスコーンはなく(涙)、あったかいチャイを飲んでほっと一息ついて。

目線を自分の左側にずらすと…

うそでしょ!?

角張さんもその著書の中でもちろん書いていたり、松浦弥太郎さんなども影響を受けたというあの本が…!

レイモンド・マンゴーという方は、そんなわけで角張さんの本を通して初めて知りました。作家と言い切るよりは、アメリカでいろんな活動もされつつ著作をされている方のようです。

導かれてるかのようですよね。この本が面出しされているなんて!笑。

翻訳も時代を感じる古典のようで読むスピードが遅いけど(笑)、でも、角張さんにしても松浦さんにしても、この本に何らかを感じるのは不思議と分かる気がします。好きなことをやって、お金がすっかりなくなってしまうのをすり抜けた話とか(アメリカだろうが同じですよね)、でもこれって相当の覚悟がないとやっぱりすり抜けてなんかいけないんですよね。一難去ってもまた一難がやって来る、角張さんもその連続でもしかすると今もまだそういう時があるのかもしれないと思います。でもでも、覚悟というかやっていることへの「芯」があれば、不思議とすり抜けられたりもするもので。ちなみにマンゴーさんは本屋さんを開店するのですが、資金繰りのために自分たちが「これだ」と思ったものを自分たちで刷って(自主出版みたいなものなんでしょうか)それで結局大きく儲かるというお話とかはやっぱり、「自分の手で何かを」と日々生きている方々には共感を得るのも分かる気がします。

そんなわけで、角張さんとマンゴーの繋がりをお店でしたら、ニコリと笑うお店の二人。そして…

「ちえさん、右側を見て!」

…角張さんの本が面出しされてました(爆)!

 

ライブスタートのギリギリのお時間までいてしまいました。笑。帰りには福島の桃をこれでもかというくらいお土産にもらいました。家に帰って袋から出したら、お部屋の中いっぱいに甘い香りが漂ったのであります。そして一口食べるやその美味さにノックアウト、買います、福島の桃(^^)☆

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